宅録環境と音楽知識があるだけで、上位1%のヴォーカリストになれる

ハヤシユウ(@884yuu)です。仕事柄、ヴォーカリストの人と絡むことが多いのですが、常々感じていることがあります。それは、「宅録環境を揃えた方がいい」ということです。作曲家がヴォーカリストに歌入れを頼むとき、最初のふるいとして、「人柄」「歌のうまさ・適応力」で人を選びます。僕はその後、宅録環境があるかどうかで人を選びます。今日はその理由について書いてみたいと思います。

大切なのはスピート感

ヴォーカリストに歌入れを頼むとき、方法は大きく分けて二つあります。

一つは、スタジオを取って、立ち会いで録音する方法。高品質な曲を作りたいときは、もちろんこちらを選びます。

もう一つは、少しインスタントで、ヴォーカリストに自宅で録音してもらう方法。こちらは、仮歌を録音する場面が多いですが、場合によっては製品にしてしまうこともあります。

どちらにしろ、事前にメロディー譜面と、メロディー音源、もしくは自分で歌った「仮歌の仮歌」を渡して、覚えてもらうことから始まります。

この後、スタジオ録音の場合は、ヴォーカリストとの予定合わせ、スタジオの予約、機材の準備、コンディションの調整など、数多くの準備が必要となります。高品質なものを作れる対価として、面倒なことが多いですよね。お金も時間もかかってしまいます。

宅録の場合は、ヴォーカリスト主導なので、メロディーを覚えたら、自分の調子のいい日に、好きなだけテイクを録音することができます。思い立ったそのときに録音できるのがいいですね。

作曲家として歌入れを頼むとき、宅録環境のある人は仕事が早くていいなと思うのです。早い人だと、譜面を渡した翌日にファイルが送られてきて驚かされます。スタジオ録音だとこのスピード感はなかなか出せないです。

宅録人口が少ない

ネットでヴォーカリストを探すと、PCに強いからか、そういうことに関心が強いからか、宅録環境を揃えている人が多いような印象を受けます。しかし、知り合い経由で実際に人を探してみると、「宅録できません」の人が大半なんですよね。

正直、「これお願い!」で後でファイルが送られてくるっていう便利さを味わってしまうと、宅録以外の人には頼みたくなくなってしまいます。宅録は敷居の高いものと思われているかもしれませんが、1万円くらいのインターフェースと、マイク1本を揃えておけば、機材的にはOKです(たいてい、インターフェースに必要なソフト:DAWの簡易版がついてきます)。

特に、マイクは商売道具になると思うので、渋らずにちょっといいやつを買ってもいいと思います。ギタリストやベーシスト、DTMをしてる人はかなりお金貢いでますよ(誘惑)。

機材はあっても、自宅で大声は出せない!という人もいるかと思いますが、それも踏まえて、できる人は上位1%なのだと思います。

最近は自宅に防音環境を作るのも簡単になってきています。有名ドコロだと、だんぼっちとか。もちろん、お金はかかりますけど、従来の防音室に比べればケタは1つ、2つ、少なくなっていると思います。 この辺も参考にしてみてください。

防音室を作りたい方のためにうちの防音室のスペックとか費用とか設計図とか道具とか色々書いてみます

音楽やるならやっぱり大事!部屋を防音してみました。 – Past Orange

それでも自宅は厳しいな、という人は、スタジオや公民館の音楽練習室を利用する、カラオケボックスにノートPCを持ち込んで録音する、電池駆動のレコーダーを持って川辺で録音する(ついでに目立てる)、など、色々な方法が考えられます。この場合、音漏れや雑音を考慮すると、コンデンサマイクよりダイナミックマイクのほうがいいと思います。

プロを目指したいなら宅録しよう

(僕を含め、)曲を作る人は宅録環境のある人にささっと歌入れを頼みたいものです。プロを目指したい人は、これに乗っかって行くしかないと思います。

DTMの人口も多いけど、始める敷居が低い分、ヴォーカリストの人口はもっと多い。

しかしその中でも、宅録人口は割合少ないので、それだけで大きなアドバンテージになります

音楽知識を身につけよう

更に言うと、音楽的な知識もあるとより良いですね。歌に魅力があれば細かい知識は無くても大丈夫なんですけど、こちらも同じ理由で、「音楽理論をちゃんと知ってるヴォーカリストが少ない」ので、これもまた大きなアドバンテージになります。

音楽知識があると、作曲家との意思疎通が簡単になります。

 

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